やっとまとまったので書きますよ!
おそらく過去記事を読んで興味のあった人も多いのではないでしょうか?って勝手に思っていたので気合い入れて準備してました(笑)
まずは勉強からしました。仕組みから学ぶのは大切です。
そして調べると電車の通過音や雨の音などの環境音を録ってるのがほとんどでバンド演奏を録音している情報がなかったので人柱になるつもりでRoland CS-10EMを買いました。
Amazonと楽天のレビューも参考にしてます↓
で、まずはスタジオでの音を録ってみました。
結果としては…いける!!と感じたわけです。
こんな流れで今回はついにライブハウスでの録音に挑戦しました。
やってきたのは立川BABEL。ここで試してみたわけです。
バイノーラル録音は周りの環境にものすごく左右されるなーってのが初めの印象でした。立川BABELのステージは横に広いのでステレオ感が出そうだなーってのとPAさんが各楽器の音を左右に振ってくれてたので条件は完璧でした。というのもライブハウスやPAによってはステレオではなくモノラルで出すこともあるので、これも環境によって左右される大きな理由の1つです。
後日プロのPA(エンジニア)さんと話す機会があったのでこの話をしてみたら、海外ではモノラルで出すことが多いとのこと。理由としては機材トラブルがあったときに対応するために1チャンネルは予備として残しておくんだってさ。何とも現実的な理由ですな(笑)確かに私のような録音を考えてない人は基本的にモノラルでも問題ないと思います。むしろステレオだとお客さんの立ち位置によってベースやギターの音が偏って聴こえる可能性もあるのでモノラルが無難だと考えることもできます。
その点で立川BABELはほどよく左右に振ってくれていたのでバイノーラル録音との相性は比較的良いほうだと感じました。
リハーサル時から入念に録音する位置を確認した結果、このような配置になりました。
これが実際に録った時の立ち位置はこんな感じです。
狙いとしては、なるべくステレオ感を稼ぎたかったので外音のスピーカーからの角度がきつい位置にしました。まずここで気をつけなければならないのが左右のスピーカーからしか出ない音がボーカルの声なのでセンター(両サイドのスピーカーから見て)に立たないとボーカルの声が左右どとらかに偏ってしまいます。気を使いますな。
そして前の方に立った理由は他にもあって、ステージ上の中音(アンプから出てい音)も拾っておきたいというのもありました。要するに音を混ぜるのが目的。
録音時はセンターで仁王立ちしていたので、柱があるとでも思っていてくださいと周りには事前に伝えておきました(笑)というのも録音時は基本的に微動だにしないことが重要だからです。特に頭の位置には気を使わなければなりません。少しであれば特別影響はないですが割と大きく動くとステレオの定位が動くのが分かります。バンドの演奏であれば基本爆音なので多少の音は気にならないですが静かな場面では注意が必要です。
この状態で実際に録った音がこれです。(イヤホン、ヘッドホン推奨です。)
この日一緒だったulma sound junctionの演奏を録音させてもらいました。
CS-10EMで録音した音は少し加工しないと低音が強いのでEQをいじってます。具体的には4.5kHzを6db上げて250Hzを2db下げています。このマイクの特性として低音をよく拾うなーって感じなのでスッキリさせる意味での編集です。高音にホワイトノイズが入りますがカットすると空気感が減るのであえて残すことにしました。
上の立ち位置の図を見ると分かりますが、通常のレコーディングではベースの音はセンターに配置しますがバイノーラル録音の場合は若干左になります。ある程度バランスは整えてますが、通常のレコーディングした音源と同じ感じで考えると変な感じに聴こえるかもしれません。あくまでバイノーラル録音はその場にいるような臨場感を狙った録音だと考える必要があります。
少しマニアックな話になりますが試行錯誤してるときにいろいろコンプレッサーなどのエフェクターをかけたりEQもいじってみましたが結局は出過ぎてる部分と足りない部分のEQをいじるだけで音圧はコンプレッサーは使わずリミッターとマキシマイザーを少しかけるだけにしました。特にコンプレッサーは全ての音が平べったくなり立体感がなくなってしまうのでバイノーラル録音した音源にはオススメできません。
試行錯誤した結果のEQがこれです。マジで必要最低限(笑)
私がドラムを叩いてたLANPAZIEというバンドで同じ環境で録音して編集した音源がこれです。(イヤホン、ヘッドホン必須です。)
この日来ていた友達に協力してもらいました。音響に強い子に頼むと心強いですな。環境が同じであれば同じ編集内容でも問題ないことが分かりました。まぁ突き詰めると少し変えたほうが良いんだろうけど…。
ここからは環境によって音が変わる別の要因ですが、ステージ上の楽器の配置によっても変わることが予想できます。
ベースアンプとギターアンプの位置がドラム側に寄ってる場合はステレオ感が変わってくると思います。
次に録音する人の立ち位置が後ろになった場合はどうなるか?これは実際に試してないので予想になりますが、外音のスピーカーからの音がメインになるのでPAの人のセンスに任せる形になるかなーと思います。もしかしたらこれが細かいことを考えずに録れる1番良い方法なのかもしれません…。
そして私が考える多分いけるんじゃないか?って考える配置がこれです。
ポイントとしてはステージ上のギターとベースアンプの向きを少しだけ外側に向ける。最悪内側に向かないように気をつければ良いくらいの角度であれば大丈夫かなーと。とにかくライブハウスの環境によって左右される録音方法なのでベストな録音を狙うと神経を使います。
そんなわけでほとんど苦労話になってしまいましたが、結果として機材がCS-10EMとiPhoneとラインで録音できるTASCAM iXJ2という最小構成でここまでの品質にまで持ってこれることが分かったのは収穫でした。これなら実用に耐えられるんじゃないかなー。
ちなみに今回の音源を聴いて面白そうだなーと思ったバンドマンは1度私に相談してみてください(笑)