私はSTUZというバンドでドラムを叩いてるのですが、先日スタジオ終わりにメンバーの何人かとご飯を食べに行った時に話した内容です。
ちょっと私の生い立ちみたいになるけど、茨城県の田舎の高校に通ってた私は高校3年生の時にとある歌番組に出る機会があって、そこで合格したんですよ。
そこで今思えば勘違いかもしれないなーと思うんだけど、
「俺は歌で上まで行く!」
と意気込み上京して音楽の専門学校に行くことにしました。もちろんボーカル専攻で。
しかし世間は広いもんで、早い段階で自分の実力の限界に気がつき始めました。まぁよくあるカラオケでは上手いねーって言われる程度です(笑)自分では特長のある声だなーと思ってたけど、それを生かすことはできませんでした。
そこでバンドを組みギターを弾くことになりました。初期の頃はボーカルもやってましたが後期はギターとコーラスをやってました。
自分の声と感覚ではメインボーカルよりコーラスの方が上手くいくのではないか?と、考えたからです。
そしてバンドも解散。精神的にも不安定になってしまい、しばらくは活動停止。
もう失う物は何もないということで昔から興味のあったドラムを叩くことに。今から3年くらい前のことですな。
今までの経験と一般的なドラマーに感じてた不満を解決するために自ら叩くことにしたのも1つの理由です。
それで、何とか捨てられることなく現在に至るわけですが今までの音楽人生の中で1番充実してるような気がします。中途半端にボーカルやギターをやってたので、色んなところに目や耳が行くようになってました。
そんなわけで、話を戻しますが私が専門学校で身につけたことは作曲のやり方の基礎だけでした。歌に関しては元々合唱団に所属してたので新しい発見はほとんどありませんでした。
レコーディングの勉強などもしましたが、学校の機材が古過ぎて役に立ちませんでした。作曲に関してもDTMのソフトとPCが古過ぎて参考になりませんでした。多少は用語の勉強にはなったけど…。MTRとDATだからねー(笑)PCで曲を作る時代には軽く衝撃的でした。
結論として音楽の専門学校に行く目的としては、
「コネを作る。」
これに限るという結論に至りました。学校によっては違う目的も見つかるかもしれないけど、大体の学校は卒業したら終わり。って感じです。その後の身の保証なんてないわけです。なので在学中にコネを作っておけば卒業後も何かあるのかもしれません。
在学中に言われた言葉で、
「上手いのは当たり前。問題は一緒に仕事をやって面白いかどうか?」
凄い上手いけど面白くない人と普通の上手さだけどキャラクターが面白い人では後者を選ばられることも少なくないそうです。
もしかすると今テレビで活躍してるミュージシャンで「何でこの人テレビに出れるんだろう?」って人がいたら、もしかしたら音楽以外の人柄やコネなのかもしれないですな(笑)
在学中はいまいち理解できませんでしたが今では理解できるような気がします。
「上手いからの1歩」を認められるには音楽的な個性だったり人柄なんだなーと考えます。
考え方次第ですが、高校を卒業してすぐに専門学校に行くのは社交性が不足してたり不慣れな土地や環境なのでコネをつくるなど考えてる余裕はないと思います。
なので環境に慣れて、学校に行ったら「歌の勉強をしたい。」という漠然的な考えより1歩先にいって「在学中どうやって過ごすか?」という少しでも具体的な目的を考えてからの方が有意義な時間を過ごせるのではないかと思います。それがコネを作るだったり卒業後も一緒に活動する仲間を作ったり、ある程度具体的にイメージしてから行った方が良いと思います。
「在学中に考える。」というのは少し危険な気もします。
大学とは違い専門学校は期間が短いです。さらに課題なども出るので、それらを必死にこなしてると音楽活動やってるなーって錯覚を起こしやすいです。
そして先にも書きましたが卒業後の身の保証はないので学校を出たら一気に孤独になります。実際に私がそうでした。バンドも組まずただ目の前の課題とレッスンだけ必死にやっていたら「音楽活動のやり方」が分からなくなりました。いや、知らずにここまで来てしまいました。
私の場合は約1年間何もやらずにバイトだけをしてたら、偶然劇団員の方と出会うことがあり作曲を頼まれ音楽活動をすることができるようになりました。今考えるとその出会いがなければ辞めてたかもしれません。あ、この空白の1年の間に車の免許を取りました(笑)
長々と書きましたが専門学校に行くなら具体的な目的を持ってからにする。特に高校を卒業後すぐに行く必要はないと思います。それよりも漠然とした気持ちで行く方が無駄な時間を過ごすかもしれないリスクが高い。と、私は思います。
あるいは専門学校には行かず、課題などに追われることなく独自に活動方法を開拓し、必要な知識や技術が出てきたら学校や個人レッスンに行くのもありかもしれません。
最後に私が書いた内容は全ての専門学校に言えることではないです。プロを育成するような質の高い学校もあると思います。ただ、それにも覚悟が必要なので漠然とした気持ちで行くには多少のリスクがあると思います。
私の場合は専門学校に通ってた頃よりも、その後の1人で活動し始めてからの方が得る物は多かったと思います。
それは専門学校でのことがあったからなのかもしれませんが、漠然とした考えで進んでしまうと私みたいな結果になるかもしれません。
今回のブログは普段のレビュー系や趣味の話しではないですが、もし専門学校に行こうかなーと思う人がいたらこのブログを読んで考えてくれたらありがたいなーと思い書くことにしました。
今のところ私は音楽活動をやれてます。